空を赤く染める太陽の死が、その美しさで人々を魅了しインスピレーションの源となるように、アーティストの苦痛は多くの人を慰め、励ますものである。

曲作りは体を巡る血によって作られ、その血液はアーティストの心に生じた亀裂を伝う。そして今度はその血液が、完成された楽曲に耳を傾ける者たちの傷を癒す。

アーティストの暮れはいずれ夜明けとなり、曲を聴いた者たちを照らす。「赤い空」という名の芸術は、双方の苦しみを繋ぐものとなる。しかし創造性は、なにもアーティストだけが持っているわけではない。

生まれてきた人間全てに天性の才能があり、我々はそれを実現すべく、自分自身の人生の創造者でなければいけないのである。

だが悲しいことに、内なる悪魔は一心不乱に我々を妨げる。

残された選択肢は、二つのみ。

一、悪魔を殺し、自ら人生を切り開き、この世に名を遺すか

二、悪魔を殺せず、ただただ自らの死を待つ日々を過ごすか

レッド・スカイの芸術は、“内なる悪魔を抹殺し、召命の元に放たれた光でその空を赤く染める”ことをインスパイアする赤い空なのである。